ネコノヒゲ
このCircuit Breaker(シンガポールではロックダウン的施策をこう呼んでいる)期間を有効利用して
積読解消しよう!と思い、今日は安部公房の『砂の女』を読了。
有名だけど読んだことないな〜で購入し、何年本棚に眠っていたことか…
奇妙な設定なんだけど、でもなんだか浮世離れしているという感じもせず、
私が知らない日本のどこかで昔実際に起こった話、と言われたら信じてしまいそう。
「延々と砂をかき出す」という状況、まるで会社員生活のようだな〜と。
最初はそんな小さな村の1歯車で終えるなんて嫌だ、俺の日常に帰るんだと息巻いていた主人公も
その日々の暮らしを受け入れ始め、その中で見つけられる新たな喜びや安心にひたり、
そして最終的には無自覚ながら逃げ出すことを諦める…ってなんだか人生みたい。
大事なのは安部公房はその生き方を決して批判はしてないというところ。
それもアリとするのか、それを否定するのかは読み手次第なのかな。
今日の植物はこれ。
和名:ネコノヒゲ
学名:Orthosiphon aristatus
英名:Cat's whiskers
撮影地:Fort Canning Park
シソ目シソ科オルトシフォン属。
たしかにシソの花に似ているような…
マレー語ではKumis Kucing(「猫のひげ」)といい、薬草にもなるそう。シソだもんね。
原産地は東南アジアや中国南部、インド、と、このエリア一帯が原産地。
真っ白のものと紫のものがあったので両方撮影。
ちなみに白い方の葉はいわゆる「斑入り」でした。
この長い雄しべ雌しべがにゃんこのヒゲの様なのが名前の由来。
ネコ好きにはたまらん!